「惜しい」
毎年、ほぼ日の糸井重里さんとタモリさんの対談は面白くて楽しみに読んでいるんですけど、今年もまた笑いながらもすごく納得したところがあったのです。
ほぼ日刊イトイ新聞 - タモリ先生の午後 2009 「惜しい」の美学
タモリ あのー‥‥、われわれ男が
どんな女性に「色気」を感じるかという
問題がありますね。糸井 ええ、はい、中学生のころ以来の。
タモリ よーく思い出してみてくださいよ。
顔とかスタイルがバツグンの
モデルみたいな女には、
そんなに感じなかったはずなんです。糸井 色気を? ‥‥うん、そうだ。
タモリ じゃあ、どういう女に色気を感じます?
糸井 ‥‥。
タモリ われわれは「惜しい」って女性に
いちばん「色気」を感じるんですよ。
いや、さすがタモリさん。
そう、完璧な女の人ってどうも色気がない。たとえば、六本木とかを歩いているとたまにモデルみたいな金髪のお姉さんに出くわします。あーきれいだなとか思うんだけれども、それで終わる。別に惜しい色気のある人だって、出くわしたところでそれで終わるんだけど。クラスとかにいたら、絶対そっちの子の方が好きになるだろうなとか、それぐらいの違いはあるんですよね。
美人は三日で飽きるとか言いますが、それに近いものがあるんじゃないですかね。完璧に近い女の人の方が好きって人もいるだろうけど、欠点を愛せるかって大事だと思うんですよね。欠点を好きになれるかどうかっていうのは、誰かと長い間一緒にいる上で必要なことなんですよ。減点方式だときっとうまくいかない。
あーなんだか恋愛の話になってしまったけど、完璧って大吉引いちゃうと、あとの運勢は落ちるのみってのと一緒で維持することに労力が使われて、つまんないんですよ。向上の余地があるって楽しいじゃないですか。