“聞き上手”の法則―人間関係を良くする15のコツ

<聞き上手>の法則 人間関係を良くする15のコツ (生活人新書)

<聞き上手>の法則 人間関係を良くする15のコツ (生活人新書)

この本で主張されていることを一言でまとめると、「相手が気持ちよく話を続けられるように (p37)」ということだと思います。誰かの話を聞くときに、相手の話を遮ったり、求められていないアドバイスをしてしまったり、相手より優れていることを見せつけようとしたりということは、誰しも少なからず経験があることかと思います。こういった言動は、無意識的に行われてしまうことが多いため、意識的にそうならないように注意する必要があるでしょう。
そこで筆者は、

「無能になって聞き、無知になって教わる」(p62)

ということを心がけるべきだと主張しています。こうすることで、「聞き手が有能感をだそうと (p53)」することも防げます。
また、この心がけは聞き手にとっても大変重要です。なぜなら、こうすることによって自らが学ぶ機会を設けることができるからです。「無能になって聞く」ことによって、たとえ自分が知っていそうな事柄であっても知らない可能性を考えて聞くことができ、それが新たな気づきを生むということです。
先日tumblrかなんかで、「相手の話を早く終わらせたかったら、遮るよりも話させた方がいい」みたいな言葉が流れてきましたが、まあその通りなんだと思います。相手に気持ちよく話してもらうことは、結果的にはwin-winな関係を生むことにつながるということですね。