音楽産業の主要な収入源はデジタルライセンス収入らしいよって話

音楽業界の主要収入源はデジタルライセンスへシフト

記事によると

米Forrester Researchの欧州部門は19日、デジタルライセンス収入が今後、欧州の音楽業界における主要な収入源になっていくとの予測を発表した。
(中略)
CD売り上げの減少や、Appleの「iTunes Store」などインターネットの新しい音楽ビジネスモデルの成熟、消費者による音楽の違法ダウンロード減少の兆しが見られないことなどが主な理由だ。

調査は、欧州6カ国(英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スウェーデン)で行われた。その結果から、16〜19際の年齢層では音楽のファイル共有が有料ダウンロードの4倍近くにまで広がっているとし、「無料に打ち勝つには無料しかない」としている。

とのこと

デジタルライセンス収入とは

デジタルライセンス収入とはなんぞやと思って調べたんですが、多分タダで配布する権利の販売による収入のことを指しているっぽいです。(違ってたらごめんなさい)

楽曲販売サイトなどが、デジタルライセンスを一括購入して、サイトで無料配布する。販売サイトは、広告収入で売り上げるということですかね。日本はこの辺に関しては保守的だから、こうなるのは当分先かもしれません。

記事内にもあるように、こういう流れが起こる理由として、違法ダウンロードが減少しないから、それだったらエンドユーザーには正規のルートでありながらも無料で手に入れさせて、違う方法でなんとかアーティストの収益を確保しようということでしょうか。

デジタルライセンス収入が主な収入源になるということは

どういうことかというと、楽曲販売サイト側は広告収入でデジタルコンテンツ代をまかなえないといけないわけです。そのためには、サイトに人がいっぱい来る必要があって、サイトに人がいっぱい来るには、当たり前のようですが、サイトに人をいっぱい来させる楽曲が揃ってないといけない。それは、要は人気のある曲ってことで、ニッチな曲とかマニアックな曲とか、これから売れるかもって曲は隅っこに追いやられるか、そもそもサイトに置いてもらえない可能性がある。

デジタル時代の文化的産業について考えること

まあ、売れるものが残るってのは資本主義的に言えば当然なわけですが、音楽って文化なワケで、売れるものしかない文化ってのもなんだかつまんねーなと思うんですよね。売れない音楽がすべて優れていないとは限らないはずだし。生きている間は研究が評価されない科学者がいたように、何年後かに評価される音楽があるかも知れない。そういう音楽が埋没する仕組みになるわけですよ。

ユーザーサイドとしては、無料で手に入るというのは短期的に見たら確かに嬉しいかもしれない。だからこそ、ライムワイヤーとかカボスとか使って違法にダウンロードしちゃうわけで。でもね、そういった行為は長期的には自分が将来素晴らしいものに出会うチャンスを潰してるかも知れないんですよ。違法に無料でダウンロードして、アーティストには対価が支払われず、次の創作活動を行うための費用がまかなえなくなる可能性があるわけだから。また、アーティストを目指している人たちだって、将来食いっぱぐれるかもしれないと分かったら、そういう道には進まないって選択をする可能性だってある。そういう意味で僕は、素晴らしいものには対価が払われるべきだと思っています。アーティストたるもの、金にならなくたって表現活動に意欲的であるべきだというのは間違ってると思うんですよね。

最後に

なんだか、言いたいことがよくわかんなくなっちゃいましたが、
There is no such thing as a free lunch.タダ飯なんてものはないわけで、タダで何か手に入ると思ったら後で大きな損をするってこともあるかもねってことです。