大学ってどういう場なんだろう

出遅れた感は否めないけど、

なぜ大学で即戦力は育たないか - 雑種路線でいこう

人材育成というとカリキュラムの標準化とかスキル標準とか、とかくに横並びで底上げという話を聞くが、育てて育つ人材って結局のところコモディティなのであって、頑張ったところで大きなリターンがあるかというと難しい。

すぐに結果が出ないと我慢ならないメンタリティ - シロクマの屑籠(汎適所属)

即戦力や即業績というのって、必ずしも企業側だけのメンタリティじゃないような気がする。学生の側だって案外そうなんじゃないのか?すぐに戦力になりたい、すぐに業績を出したい、すぐに認められたい。


“とにかくすぐに結果が出なきゃヤダヤダ!”


長く待っていられない。失敗を含んだトライアンドエラーのなかで人を育てる・自分が育っていくというより、即戦力とか、今結果が出せるかどうかとか、その瞬間勝ったか負けたかという視点。時間の流れや連続的文脈のなかに失敗や不成功を位置づける事のないまま、眼前の結果だけに一喜一憂する姿勢が、教え子や社員に対してだけでなく、自分自身に対してまで浸透しているのが私達なんじゃないか?と思うことがある。

要は、教えようとして教えられない部分、体験の中で覚えていってくれって部分が、本当に活躍できる人材になれるんじゃないかということだろうか。
この教えようとして教えられない部分、体験の中で覚えていく部分で成長するってことを体系化すると、

1.行動する
2.行動を反省する
3.反省を次の行動に活かす

っていう、何も特別なことじゃないけど、日々の諸々に流されて忘れてしまいそうになるこの過程を、しっかりと経ることがやっぱり大事になのだろうと思う。

確かに、id:p_shirokumaさんの仰ってるように、大学生の間には、社会に出たらすぐに使える戦力にならなければ、というプレッシャーみたいなものが横たわってるように感じるし、すぐに大きな仕事に携われるのではないかという淡い期待を抱いているかもしれない。でも実際は、僕たち大学生が想像してる会社で役立つ人材像と、会社が期待してる人材像ってズレてるんじゃないかって思う。SEとかは別にして、大企業は即戦力よりも、素直に成長して将来的に会社に貢献できる人物を欲しがってるのではないだろうか。僕だって、そう思ってしまう場面はあると思うし、地に足のついた成長を意識しなければいけないと思う。

また、僕は4月で3年生になるけれど、あたかも大学が就職までの準備期間のようになっていることに疑問を感じる。大学が、成長の場、何かを身につける場であるということは変わらないけれども、だからといって就職することだけが目的ではないはず。こういった雰囲気が大学に存在するのは、社会からの要求に起因するのか、自分たちで勝手に作ってしまっているのかは分からないけれども、本来大学とは、就職するということも含めて、もっと長い意味での成長を考えたり、もしくは教養を身につける場であるべきなんじゃないかと思う。