ぐちゃぐちゃになった頭を解きほぐす本

たまに何かに導かれるように手を取る本が、茂木健一郎さんの「やわらか脳」と伊坂幸太郎さんの「重力ピエロ」なんだけど、今日もふとやわらか脳を手にとって電車に乗りながら読んでいた。この2つの本は、もう何度も読んでいて内容もそれなりに頭に入っているはずなんだけど、読むたびに新しい発見があって何とも面白い。
また手に取るタイミングが絶妙で、頭の中が日常のくだらない諸々に絡まってぐちゃぐちゃになっているときに、なぜか本棚の中で急に目立つ。そしてドバーッと読むと、何とも言えない解放感というか、つまんない授業が終わったあとの休み時間みたいな爽快感が広がる。
このところ分かりやすい文章ばかり読んでいて、分かりやすい文章が求められる部分はあるし、必要なものをサッと知るためにはそれはそれで有用だと思う。でも、やわらか脳みたいに、なんだかよく分からなくって、でも何とかして理解しよう、腹に落とそうとするときの頭の動いている感覚が何とも心地が良い。
そう、そういう意味では最近の茂木さんは何だか分かりやすい本が多くなってきてる気がして、分かりやすさばかりを求める現代を批判していたあなたがそういうことしないでくれよ!と、何とももどかしい気持ちがしてしまいます。

この2つの「やわらか脳」と「重力ピエロ」で僕の中で共通しているのは、うおー!そうだよなー!!って心の底が叫ぶ一文があることなんですよ。そういう本がいつでも手に取れるところにあることに、なんか安心します。