3年で辞めた若者はどこへ行ったのか

この本は、2006年に発売されて話題になった若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書) の著者が新たに書いた本なんだけど、正直このタイミングで読めて良かったと思ってる。

"昭和的価値観"も"平成的価値観"も、「あの人ってスゴいよね」って言われるような人のスゴさの価値観のパラダイムなんだと思う。僕は世代的にも平成的価値観だろうけど、世の中そう簡単にAかBかって決めつけられないように、今は平成的価値観が現代のパラダイムとなる転換期にあるんじゃないかなって思う。実際のところ、「最近の若い奴らは」っていうような言葉を聞くうちに平成的価値観が何となく僕らに刷り込まれて、でもどこかで昭和的価値観も認めざるを得ないなと思いながらダラダラしてるってのが、今っぽい気がする。

こういうその時代の考え方に相容れない人たちって言うのは、ある一定の割合で常に存在したんじゃないかな。そういう存在が新しい時代を切り開く先駆者であり続けたんだろうし、そういう人たちってのは今も昔も理解されず苦労するんだと思う。

で、個人的にで言うと、

他人任せではなく、自分で舵を取るという決意(p.32)
一言でいうなら、自助の精神。つまり、組織やレールに頼らずに、自分の力でなんとかしろ(p.174)

の2つの言葉が刺さった。こういう言葉はタイミングによるけれど、手綱を締める意味で本当に大切だと感じる。

ゴルフを本格的に志したとき、自分で舵を取るんだって決意したんだけど、今振り返るとその決意は本当に反吐が出る程に甘く、よくそんな適当な心持ちで選択に臨んだもんだなって笑ってしまう。それは多分今後もきっと変わらなくて、自分が何かしらの成長をしていくに従って過去の自分の甘さを知っていくと思う。

自分が就職活動を半年後に控えた中で、この本を読めて良かったし、何となくの基準、ラインが前より明確になったように感じた。